David Crowell – Point / Cloud

ARTIST :
TITLE : Point / Cloud
LABEL :
RELEASE : 5/3/2024
GENRE : ,
LOCATION : Queens, New York

TRACKLISTING :
1.Verses for a Liminal Space
2.Point / Cloud (I)
3.Point / Cloud (II)
4.Point / Cloud (III)
5.Pacific Coast Highway
6.2 Hours in Zadar

ニューヨークを拠点に活動する作曲家・器楽奏者、によるPoint / Cloudの作品は、その合間からの発信。パーカッション、ギター、そして歌うチェリストのための4つの作品は、高速道路のドライブ、水中パイプオルガンへの寄り道、あるいはコントラプンタルの展開など、移動の合間に小休止を与えてくれます。クロウェルの複雑な観念は飛び立ち、そして空中で私たちに家を建ててくれます。

「Verses for a Liminal Space」は、CrowellとカルテットSandbox Percussionとの10年にわたる関係から生まれた最も新しい作品。大学コンソーシアムから委嘱され、Dumbarton Oaksでのクロウエルのフェローシップ期間中に完成したこの作品は、3つの「詩」で構成されています。ヴィブラフォンをフィーチャーしたステートメントがまず上下に巻かれ、ヴィブラフォンとマリンバが音楽をその場に凍りつかせるかのよう。ヴィブラフォンとマリンバが音楽を凍りつかせるかのよう。

クロウェルは、この作品名を冠した『Point / Cloud』を、スティーヴ・ライヒの『Electric Counterpoint』(1987年)への応答だと考えています。(Point / Cloud』を録音したリッペルは、『Electric Counterpoint』を録音する際にもライヒに相談。) このタイトルは、作品の点描的なテクスチャーと厚い対位法を想起させるもので、時間の経過とともに音の「雲」へと集積していきます。クロウェルは、瞑想的な第1楽章に続いて、さまよえるフレーズが緩やかにせめぎ合う内向的な第2楽章を演奏。最終楽章の短いセクションは、光り輝き、落ち着き、そして別れを告げます。

続く「Pacific Coast Highway」は、クラウエルの以前のバンドのために作られたエレキギターとエレキベースの曲。それ以来、この作品はクロウェルが「複数の人格」と表現するようになり、ここではギタリストのDan LippelとMak Grgicによるクラシック・ギターのデュオ・バージョンも含まれています。部分的にカリフォルニアで育ったCrowellは、タイトルにもなっているハイウェイ沿いのあるドライブにちなんでこの作品を名付けました。その名の通り、曲がりくねって曲がりくねったダンサーのような通路を通り、Pacific Coast Highwayは私たちを斬新な目的地へと導きます。

Crowellにとって、最後の作品『2 Hours in Zadar』は、Casián-Lakošの母Nela Lakošのテキストによるeco|tonal(Iva Casián-LakošとDavid Crowell)の演奏によるもの。この作品は、Crowell自身の作曲センスとCasián-Lakošの音楽的強み、そして彼女のクロアチア人の祖先が交差するところにあるとCrowellは語っています。2 Hours in Zadar』の冒頭では、クロアチア語を話すCasián-Lakošの断片が、Casián-Lakošの声を操作したオルガンのようなエレクトロニクスに包まれます。やがてグレゴリオ風の聖歌が始まり、Casián-Lakošの流麗なチェロが伴奏を奏で、後には海のオルガン(クロアチアの海岸都市ザダルにある大理石の階段。Casián-Lakošは、海の果てしなさに思いを馳せ、水の力に身をゆだねながらも、その甘美さを口に出して拒む話し手の姿を描いた、母親のテキストを歌い続けます。