Acopia – Acopia

ARTIST :
TITLE : Acopia
LABEL :
RELEASE : 11/24/2023
GENRE : ,
LOCATION : Melbourne, Australia

TRACKLISTING :
1.We Evolve
2.Be Enough
3.Disengaged
4.Holding On
5.Eyes Shut
6.What I’ve Been Looking For
7.Intentions
8.Take You For Granted
9.This Conversation is Getting Boring
10.Work It Out

11月24日にリリースされる、のセルフタイトル2ndアルバム。2022年のデビュー作『Chances』に続く待望のアルバム『Acopia』は、メルボルンを拠点に活動するバンドが、ポスト・パンクの哀愁、シューゲイザーDnB、トリップ・ホップ、そして落ち着いたエレクトロニック・ポップなど、ロマンティシズムと抑制の効いた独自のぼんやりとした世界を確信を持って表現。

『Acopia』は、緊張と解放、疎密と暖かさ、勢いと空間を注意深くコントロールしているのが特徴。この探検的なレコードは慎重なペースで進み、決して長居はしない。切ないメロディーは温かみのある瞬間と対照的で、ヴェールに包まれたヴォーカルは知的で抑制されたドラム・ラインによって聴く者の心へと運ばれ、物思いにふけるシンセシスと生楽器のバランスは絶妙。その結果、洗練された部分と親しみやすい部分とが同居した、深く感情的で繊細なレコードが完成。

アルバムは、人間関係、アイデンティティ、人生、愛、喪失、再生など、これから始まる曲のテーマを暗示する骨格のある「We Evolve」でスタート。「Be Enough」は、スキップするようなトリップ・ホップ・ビートとゴスロリ・ヴォーカルがストレートに心に響く曲。「Disengaged」は、陰鬱なベースラインとスタッカート・シンセのブリープが、憧れ、後悔、失望など、人の魂に埋め込まれた優しい感情を針で刺すような直接的なアレンジ。「Holding On」は推進力のあるパーカッションと幾重にも重なる明るいメロディーが炸裂し、「Eyes Shut」は分裂したドラムとメランコリックなリフレインが静かで内省的な希望を感じさせます。「What I’ve Been Looking For」は、オーガニックな楽器の演奏と、幾重にも重なるヴォーカル・ラインがぶつかり合い、このアルバムの絶望的な感情のクライマックスをもたらします。

「Intentions」は、白昼夢のような、Durutti風のギターで穏やかな着陸を開始。「Take You For Granted」は、胸が締め付けられるようなストリングスと霧に包まれたヴォーカルでムードを盛り上げます。303パルスの「This Conversation」と巧みなドラム・プログラミングは、クラブ・ミュージシャンとしてのバンドの経験を物語ると同時に、リスナーを解決へと近づけてくれます。『Acopia』は「Work It Out」で幕を閉じ、不確かさの中に安らぎを見いだし、休息するための暖かさを与えてくれます。

新しいアルバムで、バンドは「Chances」から大きく前進しました。デビュー作がDIY的な魅力に溢れていたのに対し、『Acopia』は繊細な輝きを放っています。各要素は正確に配置され、音の変化はすべて意図的なもの。『Acopia』は、意図的なプロダクションの選択によって、彼らの特徴である親密さと魅力を維持。ファウンド・サウンドとアトモスフェリックが深みを与え、何度も何度も耳をなぞるのに十分な質感。荒削りなエッジはほとんど感じられず、個人的で日常的なものに根ざしたアルバム。

『Acopia』は、リスナーの人生のタイムピースとなるような、リスナー自身の経験を紡ぎ出す箔となるような、音のダイアリー・エントリー。孤独を分かち合い、カタルシスの尖端へと誘い、自分の感情にそっと身を委ねながら、そうすることで自分を守ってくれるような音楽。