Abrams – Blue City

メロディと不協和音を融合させ、キャッチーでドライヴ感のあるリズム、高らかに歌い上げるヴォーカル、そして幽玄なアンビエンスがカタルシスを呼び起こすABRAMS。ヘヴィ・ロック、シューゲイザー、グランジ、ポスト・メタルの要素を容易かつ流暢に操る彼らは、ほろ苦くノスタルジックでありながら、前を見据えているようなクリスタルのようなヘヴィネスを創造。

Torcheや Cave-Inのようなバンドと地形を共有し、クランチーでたまらなくフックなリフを好む彼らのサウンドは、オルタナのアイコンであるHumやQuicksandを思い起こさせます。とはいえ、さまざまな影響が渦巻くこのバンドが、ABRAMSの全体像というわけではありません。

ジャンルを超越したヘヴィネスと完璧なメロディック・ソングクラフトが融合し、瑞々しくシネマティックなパッセージと瞑想的なサイケデリアを旅する『Blue City』。その歌詞は比喩的な牢獄を描写しており、変化への恐怖と行動の不可能性が逆説的で押しつぶされそうな安らぎをもたらす、冷たいがなじみのある場所。