Washer – “You’re Also A Jerk”

2023年の『Improved Means To Deteriorated Ends』からカットされたこれらの曲は、2曲入りシングル『Come Back As A Bug』としてリリース。

テーマ的には、この2曲は『Improved Means』と似たようなテーマに触れており、Quigleyの歌詞は鬱と、過剰に分析することと完全にシャットダウンすることの押し引きについて考察したもの。Washerは、”歯を食いしばって耐え忍ぶ “ような感覚を与えてくれる。晴れた日やトロピカル・ドリンクとはちょっと違うけど、大きなフックとパワー・ポップ調のメロディーには魅力がたっぷり。「You’re Also A Jerk」は、ミニマルな枠組みを内省的なアンセムに変換した、Washerの代表曲。クイグリーはこの曲の歌詞について、「自己嫌悪の苛烈な引力と、それが分析の試みをへそ曲がりなフィードバック・ループへと歪めていく様子」と表現。

一方、「Come Back As A Bug」は、前作でバンドが追求し始めたカントリー・トーンに傾倒した曲で、音楽的には少し逸脱しています。数少ないWasherの曲の中でも、3つ目の特徴的なパート(この場合はリード・ギター)が明確に存在する曲で、ライブの定番曲にはなりにくい。Washerの音楽はいつも、聴く人に自分はひとりじゃない、みんな一緒に闘っているんだと気づかせてくれる、そんな天性の力を持っています。不安のマジックのように、『Come Back As A Bug』は、自分の頭から他の誰かの頭の中に入り込むチャンス。

Posted on 03/07/2024