このアルバムを聴くたびに涙が出そうになります。もちろん、Joe Mooreの新しい分身からの先行シングルを聴くたびに私たちの胸が高鳴るからですが、それだけではなく、このイギリスの作曲家が、彼が触れるそれぞれの音楽的領域をとても例外的に扱っていることに驚かされるからです。新プロジェクトからのセカンド・シングル、「Back」はその先鋭的な例。MAZZY STARやJulee Cruise、OPALの曲はもうないだろうと私たちは知っています。しかし、「Back」を聴いて、私たちは安心するのです。音楽レーベルを殺したり蘇生させようとする声やメディアがあるにせよ、音楽は決してなくならないということを。音楽が真実を語るとき、それは永遠となります。音楽が囁き、愛撫するとき。音楽が私たちを孤独ではないと感じさせてくれるとき。Joe Mooreはあらゆる材木を使いこなすアーティストであり、普通では考えられないマジックであらゆる糸を引くのです。深呼吸をしてください。聴いてください。
