Saint Saviour – “Poetry”

“Poetry” はBill Ryder-Jonesのプロデュースで、2020年のアルバム ‘Tomorrow Again’ に続く作品である。

「”それはすべて詩だ” というのは、ある日親しい友人が、マラソンのような遊びのおしゃべりで聖書について話していたときに言った言葉だ」とジョーンズは言う。「無宗教だった私にとって、これはニュースであり、このアイデアの種はずっと私の中に残っていた。聖書を読み解き、解釈し直し、自分の必要性に適用し続けることで、生涯にわたって驚きを味わうことができる。この歌は、これと同じコンセプトを人生に適用することに注目している。”少しずつ理解できるようになる、少しずつ手元にやってくる”」

「この曲は、人生がハイコントラストに投げ出され、聖書の比喩が俄然響く時期に書いた。とはいえ、この曲は愛という偉大な神秘を受け入れることについての実存的な歌なんだ。キルケゴールの “なる”という考えとリンクしていて、サビの結びの部分でそれを表現しているの」と彼女は続ける。

「この曲は、愛について歌ったシンプルな歌詞の曲の中で、あまり覆すことなく、今までで一番近づけたと思うから嬉しいわ。スタジオでは、この曲にもう1節必要かどうか悩んだけれど、私は聴き手に考えてもらいたかった。ビルはそれを受け入れてくれて、もともとは悲しい小さな口笛のソロだったものを中心に、信じられないような爆発的なノイズを作り上げてくれた。言葉がなくても、とても美しく伝わると思う」

「このビデオは、私が育ったティーズ川の河口周辺で撮影された。私の祖父は60年代に家族をウェールズから連れてきて、ティーサイドのドーマン・ロング製鉄所で働かせ、私が生まれた年に父はシールサンズ化学工場に就職し、40年間そこで交代勤務を続けた。父は定年退職前の最後の仕事として、この工場の長い操業停止を手伝いました」とジョーンズは続ける。

「この映像は、地元の映画監督(シールサンズの元従業員)であるマクシー・ビアンコの提供によるもので、この地域の産業崩壊と、地元の登場人物たちが自然と交流しながら、ありそうもない場所に驚きを見いだし、代わる代わる繁栄していく様子に焦点を当てている。アイリス・マードックの哲学の中で、彼女は “無欲” という行為について語っている」

Posted on 08/10/2023