Philine Sonny – “People”

初めてアメリカを訪れた Philine Sonny(フィリーヌ・ソニー)は、大ヒット映画やインスタグラムの写真撮影、ミュージックビデオなど、明るいカメラの光の裏に潜む影に自分をさらけ出しました。そこには、スポットライトから押し出され、声や価値を奪われ、放置されたまま生きている普通の人たちがいました。フィリーヌは、自身のサウンドの中で有害な社会環境を批判する天性の才能を活かし、”People” という曲を作り、自分ではどうすることもできない人々のための物語を書きました。

ミュージックビデオでは、脱走や放棄といったテーマを取り上げ、ミニマルなサウンドスケープにフィリーヌの柔らかな歌声が響く。路上や車の後部座席で眠る無数の人々の意見を歌いながら、フィリーヌは、人々がこの問題を秘密にしようとするのではなく、いつこの問題に目を向けるのか、と考えているのです。

しかし、サビでは幸福感あふれるメロディが流れ、フィリーヌの揺るぎない希望とポジティブな気持ちが集約されている。初期の作品からこの姿勢を貫いてきたフィリーヌが、今後、自分のフィールドと世界を巧みに攻略していく姿が楽しみだ。

Posted on 03/26/2022