Mahne Frame – “WALK LIKE”

オーストラリアのシドニーから100キロほど内陸に入った、風光明媚なブルー・マウンテンズに位置するカトゥーンバという小さな故郷にようやく戻ってきたMahne Frameが、ベルリンのMonkeytown Recordsレーベルからリリースする最新作『I gave my legs to a snake(蛇に足をあげた)』は、恨みのグリップを緩め、広々とした空間と地理的な隔離の快適さに戻っていくような作品。

リード・シングルの “WALK LIKE”は、内向的な性格でありながら、ミュージシャンやパフォーマーとして人前で活動するという皮肉な経歴を反芻することで、自分を見つめ直す余地を最大限に活用した作品。この曲のミュージック・ビデオのために彫った巨大な岩の形をした彫刻について、フレームはこう語っています。「この石を引っ張ると、注目を浴びようとした罰になるという考えでした。ただ、この石をユート(オージー・スラングでピックアップ・トラックのこと)の荷台に乗せて運ぶと、その石がさらに注目を集めることに気づいたんです」。パンデミックに見舞われた東京の狭いアパートからであろうと、オーストラリアの雄大なブルーマウンテンの広大なブッシュランドからであろうと。

Posted on 11/06/2023