Agitatorのニューアルバム『Aret av sex』に向けた最初の楽曲として制作された「Vanlighet」は、バンドの卓越した技術力と、これまで以上に鋭利に研ぎ澄まされたリリックが際立つ一曲です。作詞を担当したFelixは、Morrisseyの歌詞の世界観に影響を受けたことで、「史上最も意地悪な曲を書く」という試み自体に価値を見出しました。これまで無意識に追求してきた毒のある表現を明確に言語化し、バンドの新たな指針として提示しています。
歌詞の内容は、パーティーに乗り込み「俺と付き合うにはお前らはブサイクすぎる」と言い放って立ち去るような、冷徹で容赦のないものです。しかし、Felixは「現実に悪意を振りまくよりも、神だけを基準にして歌詞の中で悪意を爆発させる方が、何千倍も親切(Vanlighet)である」という逆説的な哲学を込めています。技術的なバンドアンサンブルと、人間の内面にある残酷さをえぐり出すような言葉が融合し、聴き手に強烈なインパクトを与える楽曲に仕上がっています。

