スコットランドの作曲家 Bill Wells が、新作アルバム『Dreams ’24 / ’25』のリリースを発表し、先行シングル「El, El, El」を公開しました。本作は、彼が目覚めてすぐに携帯電話に記録した「夢」を音楽化した24曲のミニアチュールで構成されています。全曲合わせても30分に満たない短編集は、まるで静かに漂う夢の日記のように、儚くも叙情的な世界を描き出しています。
アルバムは二部構成となっており、前半の『Dreams 2024』では Teenage Fanclub の Norman Blake がボーカルを担当。彼の自宅でわずか1日の午後に録音された演奏は、飾り気のない即興的な美しさを湛えています。対して後半の『Dreams 2025』では、ヨークシャーの隠れた才能 Aby Vulliamy が参加。自宅録音によるやり取りを通じて、より内省的で親密、かつシュールな質感を作品に与えています。
収録曲「Mackenzie’s Return」が「曲のアイデアが尽きたと嘆く Elvis Costello の夢」から着想を得ているように、本作にはユーモアと奇妙な哀愁が混在しています。完成されたポップソングというよりも、柔らかな歌声とシンプルなモチーフが記憶の淵で現れては消える「感情のスナップショット」のような本作は、聴き手を現実と想像の狭間にある私的な空間へと誘います。

