SYML – LIVE AT HANGAR 30

ツアーの合間を縫って、友人たちとライブをするのが恋しかった。新曲に取り組んでいて、ストリングスを含む曲も何曲か発表した。ストリングスはライブで演奏するのに好きなサウンドのひとつだったので、新しくレコーディングした曲をストリングスセクションで演奏するのは楽しいと思ったんだ。

私が住んでいるシアトルの真ん中に、ハンガー30という古い飛行場の遺物がある。1940年代に作られた空港の格納庫で、今は美しい公園に囲まれている以外は、まったくそのままの状態で残されている。ちょっとディストピア的だね。

この短いライブ・セットには、まだ録音していない曲が2曲入っている。実は、スタジオでバージョンを作る前にライブで新曲を発表するのは今回が初めて。スタジオに入れたらどんなサウンドになるのか見当もつかないし、このプロセスがそのサウンドに役立つかもしれないし、そうでないかもしれない。

「I Was Stone」はスペースがたくさんある曲で、言葉を発しながら考えるスペースが欲しかった。シンプルなメロディーで、曲の大半は嘆きと忍耐を感じさせるコーラスだが、曲の後半になるにつれて希望が増していく。前だけを見るのではなく、自分の人生を振り返り、かつてのことに浸りながら希望を持つというアイデアが気に入っている。
もうひとつの未発表曲「Wake」は、ボートの後ろにある美しく混沌とした水面から名づけられた。それは完全なランダムであり、唯一予測可能なことは、自分の行動でそれを引き起こしたということだ。ボートから落ちたことがある人は、暴力的で混乱した気分になるだろう。人間関係が崩壊するのは、そういう感じなのだ。