Sydney Spann – Sending Up A Spiral Of

ARTIST :
TITLE : Sending Up A Spiral Of
LABEL : Recital
RELEASE : 9/8/2023
GENRE : ,
LOCATION : US

TRACKLISTING :
1.Sending Up A Spiral Of
2.Cow, Cow, Cow, Rabbit, Recalcitrance, Bunny, Dog, Dog, Dog
3.Possession
4.Love Undoes Me Every Day
5.Waulking
6.Purposeful Evening

アメリカ人アーティスト、(シドニー・スパン)の初のヴァイナル盤『Sending Up A Spiral Of』は、スパンのこれまでの作品群をうまくまとめた作品。 ナニー、セックス・ワーカー、セラピスト、看護師といったケア・ワークの経験者は、その労働において望ましい結果を得るために実践した特定の声の出し方を通して、長い時間をかけて培われた独自の音楽的知識を持っているかもしれません。このような声の出し方や聴き方に親しみ、それを音の実践に取り入れることは、あまり認識されていない種類の音楽的知識を正統化する方法かもしれません。

Sending Up A Spiral Of』は、音と歌を通して、この言語化されていない表現を探求しています。タイトルの曲は、まるで都会の妖精の物語から始まったかのように、スパンをキゾチックな森の中にトレースしたもの。引きずった枝、はがれたセメント、その他の触覚的な砂利の下で震える自己慰撫の歌。エレクトロニックな輪郭が環境を覆い尽くすと、作品は途中から新たな近さへ。おそらくは半ば速度で演奏されるRichard Maxfieldの “Night Music “を彷彿とさせる、脈打つような振り付けの中でくすぶるサイン・トーン。

レコードの第2セクションは、子守唄として表現された(あるいは偽装された)5つの小さな肖像画のシリーズ。海を思わせるハミング。”Possession “と “Purposeful Evening “は、詩とサビの繰り返しとメロディーのシンプルさで、最も歌謡曲的な子守唄。「ベイビー」や「ハニー」という何の変哲もない言葉が、より深く、しばしば痛みを伴う意味合いで符号化されています。このアルバムにおけるシドニーの声とビジョンは、核家族における愛が意味する緊張と矛盾に覆われた野心的なもの。