Sing Leaf – Remote Motel

カナダ人アーティスト、David Comoが立ち上げたプロジェクト、Sing Leafの音楽は、しばしば過去の自分から送られた偶然の思い出の品のように展開する。「私はいつも、特に何も考えずにちょっとしたアイデアを書くんだ。そしてそのうちに、ハードディスクのどこかに溜まってしまうんだ。 そして、1年か2年後にそれを見つけると、突然意味がわかるんだ。だから、まるで自分のためにメモを残しているようなものなんだ」

Sing Leafのニューアルバム ‘Remote Motel’ は、コモの人生におけるかなり劇的な転機を捉えている。「この町はカナディアン・シールドと呼ばれる、岩盤が地表に非常に近い場所にある。つまり、地球の内部が地面から突き出ているような場所なんだ。道路を通すためにダイナマイトで岩盤を爆破する。だから実質的には、吹き飛ばされた岩の破片の中を走ることになり、そこは湿地帯のようなものなんだ。長く伸びた大自然と、小さな人間の営み……」

「この辺りの町はすべて、かつてはゴールドタウンだったんだ。ゴールドラッシュに沸いた1800年代は、活況を呈していたんだ。みんなここに来て、あちこちに鉱山があった。 そして鉱山が枯渇すると、みんなそこを去った。それで町が消滅したんだ。だから、ドライブに出かけると、150年もの間、誰も住んでいない古い建物や銀行などに出くわすんだ。墓地がたくさん開いていたり、大きな鉱山が空になっていたり。だから、19世紀の重みがこの地のすべてを覆っているんだ」