Non La – Like Before

ロマンチックな関係への憧れに焦点を当てた2021年リリースの『Not in Love』に続くNon Laの最新アルバムは、その願望が現実になったときに何が起こるかを考えるもの。『Like Before』は、12曲からなるオルタナティブ・ポップ瞑想曲で、長期的な人間関係、日常における気遣いを認識することの難しさ、そして、親がモデルとしていた愛の形がどのようなものであれ、不適応なものであったとしても、それよりも良いものを作ろうとする葛藤を描いています。これらのテーマが普遍的であるにもかかわらず、Non Laは、銭湯でのパートナーとの出会いや、家族に言うべきかどうか（”Dark Room”）、一夫一婦制でないことから生じる相反する不安（”Hurtful”）と安心感（”Like Before”）について議論するトラックなど、このジャンルに特にクィア的な焦点をもたらしています。

『Not in Love』のときめきが『Like Before』のロマンスへと深まるにつれ、バンドの音楽性も同様の成長を遂げています。リッチでニュアンスに富み、より自信に満ちた『Like Before』のサウンドは、バンドの定評あるエネルギーと硬質さに新たな優しさが加わり、ノン・ラのレパートリーの中でも最も傷つきやすくハードな楽曲を生み出しています。「Into the Water」の高らかなヴォーカル・メロディーから、「I Don’t Want to Know」のダークで瞑想的なグランジまで、『Like Before』は親密で、ラウドで、ソフトで、そして辛辣。このアルバムで、Non Laはカナダのクィア・ロック界にまた新たな重要な貢献を果たしています。