Mudhoney – Plastic Eternity

ARTIST :
TITLE : Plastic Eternity
LABEL :
RELEASE : 4/7/2023
GENRE : ,
LOCATION : Seattle, Washington

TRACKLISTING :
1.Souvenir of My Trip
2.Almost Everything
3.Cascades of Crap
4.Flush the Fascists
5.Move Under
6.Severed Dreams in the Sleeper Cell
7.Here Comes the Flood
8.Human Stock Capital
9.Tom Herman’s Hermits
10.One or Two
11.Cry Me an Atmospheric River
12.Plasticity
13.Little Dogs

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世界はゴミで溢れかえっている。地球は刻一刻と暑くなっているにもかかわらず、人類は公害中毒のままである。テレビでコビドに効くと言われ、馬の駆虫薬を飲む人たち。前衛的なガレージバンドの先駆者であるPere UbuのTom Hermanは、いまだに彼自身のWikipediaの記事を持っていない。黙示録は、誰もが予想した以上に愚かなものであるようだ。

幸いなことに、シアトルに拠点を置くバンドにとって、現代生活の不条理は常に格好の題材となってきた。この4人組は、11枚目のスタジオ・アルバム’Plastic Eternity’で、辛辣なユーモアと泥にまみれたリフを駆使して、あらゆる不条理に狙いを定めている。

Mudhoney(ボーカル:Mark Arm、ギター:Steve Turner、ベース:Guy Maddison、ドラム:Dan Peters)は、1980年代後半のバンド結成以来、その原始的なパンクとアームの鋭く面白い歌詞の組み合わせが強力であり、アンダーグラウンドグループとして君臨しています。「気候がジミ・ヘンドリックスのようにギターを弾こうとしたら……」という気候変動の視点から、家畜用のドラッグを摂取するロックンロールソング「Here Comes the Flood」、人間を家畜のように扱うクラシックパンク「Human Stock Capital」など、2020年代の世界の非常識さを見据えながら、ギターロックのあらゆる原型を駆け抜けるような、頭脳的な作品に仕上がっています。

‘Plastic Eternity’のレコーディングは、バンドにとって初めての試みがいくつもあった。マディソンが家族をオーストラリアに移住させることを計画していたため、期限付きの作業を強いられたMudhoneyは、長年のプロデューサーであるJohnny Sangsterと共にシアトルのCrackle & Pop!で9日間のレコーディングを予約した。パンデミックによって1年半近く練習場に集まることができなかったため、本格的にリハーサルした曲よりも、半分忘れてしまったリフや初期のアイデアを詰め込んだレコードを作ることになった。

これは、「部屋に立ってお互いを見つめ合いながら演奏する」という方法で曲を作ることに慣れているバンドにとっては珍しいことだった、とアームは言う。「僕らには、やりながら考える時間と空間があったし、ひどい決まり文句を使えば、軌道修正をすることもできたんだ」。彼らは”Flush the Fascists”をループするシンセラインを中心に構成し、2曲でハーモナイザーを使い、”Plasticity”にボコーダーを加えた。さらに”Move Under”では、自発的なジャムからプロテストソングを作り上げ、そのコーラスはアームが「もし彼らが私たちだったらRunawaysは考えついたかもしれないもの」と言う。”彼らが繰り返す嘘の土台を崩せ”と、アームはコーラスで訴える。そして、この曲のサビでArmは、”You gotta move under/ Until it all comes down. “と歌っている。

‘Plastic Eternity’はまた、Mudhoneyが初めてバンド以外の人間に作曲のクレジットを与えた作品でもある。Armが「素晴らしいミュージシャンで、我々の誰よりも音楽理論に精通している」と呼ぶSangsterが、曲の方向性について助言するために時折介入してくれたからである。

また、Mudhoneyとしては珍しいことだ。’Plastic Eternity’には2曲、本物のラブソングが収録されている。1曲目は、アームのお気に入りのギタリストであり、”Tom Herman’s Hermits”の主人公でもある前述のTom Hermanに捧げたもの。そして、エンディングの「リトルドッグス」は、小さな犬たちと一緒に過ごすシンプルな喜びへの賛歌であり、特に1匹の犬への賛歌である。アームのポメラニアン、ラッセルは、他の飼い主ならこの子が「フリークフラグを立てる」ことを許さないだろうと、里子に出した後、我慢できずに手放したそうだ。皮肉ではなく、暗い時代に小さな仲間に感謝したのだ。

つまり、’Plastic Eternity’は、その辛辣な語り口と埃っぽい外見にもかかわらず、我々の知性と地球に対する絶え間ない攻撃への非難だけではなく、我々が他の生物と作るつながりへのオードでもあるようだ。それは、他の生物とのつながりへの賛歌である。そして、その証明として、Mudhoneyの粘り強さは何であろうか?結成から40年近く経った今でもレコードを作り続けている理由を尋ねると、アームの答えはシンプルだった。

「俺たちはお互いに好きだし、一緒にバンドをやっているのが好きなんだ」とアームは言う。「ある人はポーカーナイトとかで、友達と集まる口実があるんだ。俺たちにとって、このバンドはそういうものなんだ。これが俺たちのやることなんだ」