ghost orchard – rainbow music

ARTIST : ghost orchard
TITLE : rainbow music
LABEL : Winspear
RELEASE : 11/4/2022
GENRE : indiefolk, bedroom, electronica
LOCATION : Grand Rapids, Michigan

TRACKLISTING :
1.rest
2.jessamine
3.cursive
4.maisy
5.cut
6.soot
7.memory storage
8.dancing
9.bruise
10.sweet song
11.comfort (rainbow)

2019年に絶賛された『bunny』に続く作品。Sam Hallが、rainbow musicとして発表した新作は、忍耐と瞑想のコラージュである。季節のように静かに感知できないニュアンスや、ある日振り返ると自分の精神全体が変化していることに気づくような、深い時間の動きで満たされている。2019年に絶賛された『bunny』が恋愛関係へのラブレターだったのに対し、『rainbow music』はホールが初めて経験した、いくつかの形の喪失の集大成を記録している。2020年末、長年連れ添った幼少期のペットが亡くなり、それとともに子供と大人の間にある親しさの最後の糸が途切れることになった。幼い頃から慣れ親しんだミシガン州グランドラピッズの町を拠点にしながらも、友人たちが大きな都市へと移り、人間関係も変化し、短期間のうちにもう一匹の子猫が早々と亡くなり、ホールは自分自身が向かうべき軌道に疑問を抱くようになったのです。

人生のキーの曲のように、タイトルの虹の音楽は、全体を通して屈折しているホールの中の無数の色と資質を指します。それは希望とその余韻、トンネルの終わりにちらつく光(あるいは「大嵐の後に虹が現れるとき」)の象徴でもあるのだ。「もう楽しめないかな」とホールは「ダンス」を反芻し、「もっとアップビートのバンガーを作ってほしい」とも告白している。しかし、現実はもっとパンチが効いていて、この曲集では、彼がようやく現状に平穏を取り戻したことを表している。苦悩が当たり前の時代に、落ち着くこと、あるいは一息つくことの意味を考えたことのある人なら誰でも共感できる「虹の音楽」のリリースは、それ自体がハッピーエンドであり、骨身にしみた生存の証といえるだろう。The Microphones、Bon Iver、Lomelda、Vegyn、Hovvdy、Dijonのファンのために。