Dendrons – 5​-​3​-​8

ARTIST : Dendrons
TITLE : 5​-​3​-​8
LABEL : Innovative Leisure
RELEASE : 8/26/2022
GENRE : postpunk, indierock
LOCATION : Chicago, Illinois

TRACKLISTING :
1.Wait In Line
2.Double Ending
3.Vain Repeating
4.People Scare Me
5.New Outlook
6.New Outlook II
7.High In The Circle K
8.Interlude (Adjusting To The Light)
9.Octaves Only
10.Tangle
11.True

は、自分たちがどこへ向かっているのかさえはっきりしないうちに、道路を走った。2018年の元旦、Dane Jarvie and Zak Sprenger(デーン・ジャーヴィーとザック・スプレンガー)は新しいプロジェクトを始めるために初めてシカゴに招集され、自宅で手探りでデモを録音し、ほぼその直後にライヴを始めたのである。「できるだけ多くの人にメールを送っていたよ」とジャーヴィーは言う。「ダラスでもニューオリンズでも、サウスダコタのスーフォールズでもいいんだ。行こうって感じだったんだ」

図書館で本をめくって決めたバンド名(「」はギリシャ語で「木」)と、北米を飛び回る中で健全に進化しているサウンドとラインナップを持つデンドロンは、ライブ・オーディエンスの前で自分たちが何者であるかを見つけ出していた。2018年から2019年にかけて、彼らはDeeperやDehdといった中西部の同業者を彷彿とさせる推進力のある辛辣なロック・スタイルを開発し、その先にある、紛れもない独自のオーラを身に付けていたのだ。2020年にデビュー作 ‘Dendrons’ を発表し、ヨーロッパ・ツアーに向けて荷造りをしていたところ、世界各地で国境が閉鎖され、会場が閉鎖されたため、ツアーは急遽中止となった。突然、ツアーで歯を磨いたバンドは、家にいることに慣れなければならなくなったのだ。

ジャービーは、パンデミックが発生した直後から、アリゾナ州フェニックスの実家で新しいアルバムのアイデアを練っていたと言います。数ヵ月後にシカゴに戻ると、Jarvie (vocals/guitar/synth), Sprenger (synth/guitar), Matt Kase (bass/synth/vocals), John MacEachen (guitar/samples), Nick Togliatti (drums), Stef Roti (drums)のフルバンドは泡を吹き、非常に意欲的で緻密に作られたセカンドアルバム ‘5-3-8’ になるものを一緒に作ろうという気になったそうです。ジャーヴィーは、「ツアーもできないし、何もできない。だから、一緒になって何かを作り上げようと思ったんだ」

週に3、4回ミーティングを行い、最終的には40曲近いアイデアをリハーサルし、Dendronsは、渦巻くようなロックアレンジの中で歌詞と音楽のモチーフが踊り、互いに複雑に絡み合う楽曲群に整然と絞り込んでいったのだ。”Vain Repeating” や “Octaves Only” などの曲は、WireやStereolabのようなマニアックなエネルギーとウィットに富んでいますが、アルバム全体を通して見ると、ポスト真実のスペクタクルと孤独に直面した時の楽観主義への願望に満ちたアルバムに仕上がっています。

歌詞は、CNNやCSPANなどから単語やフレーズを抜き出し、部分的にカットアップする手法で構成され、これらの感情を繊細に描き出しています。「このアルバムで意図したのは、言葉をどのように組み合わせるか、つまりコラージュによって文章をつなぎ合わせるという点で、さまざまな手法を試してみることでした」とジャーヴィーは説明します。”New Outlook 1″ では、スティーブン・マルクマスのような直接的なスタイルで歌っている。”Soon we’ll be stooped over laughing / Watching ourselves high on a vision. “と、スティーブン・マルクマスばりの直球勝負で歌っている。

‘5-3-8’ というタイトルは、アルバムのところどころに登場する「Fifths, thirds, octaves only」という歌詞のリフレインにちなんだもので、デンドロンはテキサス州トルニーロのSonic Ranchに移動し、アリゾナ州フェニックスのハイランド録音スタジオで追加録音し、トニー・ブラントとソニー・ディペリとともにアルバムのプロデュースを行った。レコーディングからブッキング、そしてグラフィック・デザインまで、すべてを自分たちで行っていた2人の友人から、今やバンドは熱心なコラボレーション・プロジェクトとなっている。そして、彼らはすでにこの先のことを考えている。

ジャーヴィーは、「レコードを聴くと、もっと言いたいことがあるような気がする」と言う。「私は大作というものを信じていない。芸術は文脈的なものであり、それが作られた特定の時間や状況のために存在する。すべてのレコードは、前作との会話なんだ」