Angel Olsen – Aisles EP

自宅でのライブストリーム演奏のオーディオを克服するために時間を費やしている間に、ノースカロライナ州アッシュビルの地元のエンジニア兼プロデューサーである友人の Adam McDaniel(アダム・マクダニエル)との親交を深めました。アダムと私は何年も前から知り合いでした。バンドがまだ小さかった頃は、レコーディングやツアー前のリハーサルのために、彼のスタジオ「Drop of Sun」をよく借りていました。

2020年の夏は様々な理由で大変でした。しかし、アダムと妻のエミリーは私に家を開放してくれて、創作と解放のための安全な空間を作ってくれました。私はアダムに、カバー曲を録音して、バンドの何人かをミックスに参加させたり、他のプレイヤーを加えたりするアイデアがあると伝えました。食料品店の通路を歩いているときに耳にした80年代の曲を録音したかったし、笑って楽しんで、レコーディングのプロセス全般に対して少し真剣さを欠く必要がありました。私は、いくつかの曲を完全に変えて、裏返しにすることを考えました。

その中で思い浮かんだのが、Laura Braniganの “Gloria” です。クリスマスに家族で集まったときに初めて “Gloria” を聴いたのですが、おばさんたちが立ち上がって踊っているのが印象的でした。その時、おばさんたちがスローモーションで笑いながら踊っている姿を想像して、曲全体をスローモーションにしてみようと思いついたのがきっかけでした。

同じようなことをやろうとしていたのが、Men Without Hatsの “Safety Dance” です。この曲は、隔離された状態で、誰かと一緒にいたり、楽しすぎたりすることへの恐怖を表現していると解釈できると感じました。笑ったり、踊ったり、ほんの一瞬でもすべてから解放されることは安全なのか、と考えさせられました。

この2曲を録音した直後、今年末に公開予定の映画のために、Billy Idol の “Eyes Without A Face” のカバーを依頼されました。真ん中のラップの部分はあまり好きではなかったので、代わりにトリップ感のあるインストゥルメンタルにしました。

Alphavilleの “Forever Young” とO.M.D.の “If You Leave” は例外的な2曲です。これらの曲は、オリジナルに近いものにしたかったのですが、少し違うアレンジを加えました。

これらのカバーのほとんどは、昨年の冬に制作したものです。私が家に行くと、アダムが5台ほどのシンセサイザーをセットアップしていて、私が全く知らないペダルをいじったりして、1つのパートでしばらく迷っていました。1つや2つの音を見つけるまでに、かなりの時間を費やしました。時には、本当に奇妙なことが起きて、それを実行することにしました。

私の歴史の中では、意図しないことや、ただそれだけのために何かをするということはありませんが、これらの曲と私の関係はとてもシンプルです。