Aaron Dooley – The International Disassociation Of:

Aaron Dooley（アーロン・ドゥーリー）はデンバーを拠点に活動する作曲家、ミュージシャンで、主にベースを演奏。音楽界のより幽玄で異世界的な側面に常に興味を抱いてきたドゥーリーは、即興演奏に多くの時間と努力を費やしてきました。その努力の結果、ドゥーリーは様々なミュージシャンと仕事をするようになり、彼らは皆、ドゥーリーがその技巧の達人であると考えています。The International Disassociation Of: には、長年のコラボレーターであるAesop Adams（ギター）、Gabriella Zelek（サックス）、Zuri Barnes（ヴォーカル＆ヴァイオリン）、Diego Lucero（ドラム）、Gavin Susalski（トランペット）、そしてCooper Dickerson（ペダルスティール）が参加。このラインナップでのリリースは2作目で、1作目は今年初めにリリースされ好評を博したドゥーリーによるライヴ・アルバム『レイク・オブ・ザ・ロスト』。

2022年にアイランド・ハウスからリリースされたドゥーリー『Trapped in Purgatory』と同様に、『The International Disassociation Of: 』では、ドゥーリーは自由な即興演奏に重点を置いており、ミュージシャンたちはドゥーリーのベースが描くゆるやかなフォームの上で演奏。どのアーティストもスタジオに入る前に彼のアイデアを聞いていないため、彼はリアルタイムで指導・指示。このアルバムの明確な強みは、レコーディング・セッションの自然発生的な性質。ミュージシャンたちは心も体も魂も同調しているため、回を重ねるごとに演奏レベルが上がっていくのです。これは、ドゥーリが演奏や指揮をするたびに達成しようと努めている目標。彼が言うように、「1人がアイデアを出すことで、他の人が100のより良いアイデアを出し、それが互いに跳ね返って、さらに良くなっていく」のです。常に最高のプレイヤーに囲まれ、そのプレイヤーの直感がほんのわずかな風を起こすだけで、自分のアイディアが飛躍するような、Miles Davisのアプローチ」。

このアルバムの聴きどころはたくさんありますが、特に注目に値する瞬間がいくつかあります。カントリー／アメリカーナに根ざした “Westbound Alameda “でのZelekのサックス演奏や、ジャズ色の強い “Jamais Vu “でのDickersonのペダルスティール。このような動きは、ドゥーリーや友人たちが互いのためにスペースを確保することに長けていることを表しているだけでなく、ミュージシャンたちが献身的に取り組んでいる包括的な会話を反映したものであり、まさに最高級の芸術的成果なのです。