Marem Ladson – “Idontcare”

2022年のシングル “Back To The Sea” で、Marem Ladsonは燃えさかる炎と涙に濡れたダンスフロアでの出会いを、フォーキーな告白とフェザーライトなR&Bの中間を行くようなサウンドで、控えめなスタイルで歌った。この曲の歌詞にある傷は手に取るようにわかる。ラドソンは肉体的な影響を大げさなスタイルで詳述しているが、同時に立派な自制心も持ち合わせている。

次期EP ‘Baby Light’ からのリード・シングルである “Idontcare” でも、ラドソンは同じように冷静な冷静さを用いている。スペイン生まれで現在ニューヨーク在住のこのシンガー・ソングライターは、今回は言葉を慎み、自分自身のアイデンティティを掘り起こし、幼少期の大半を不在にしていた父親に対する無数の感情を乗り越えている。

「多くの時間を無駄にした。あなたが決して言わない言葉を待ちながら」と、優しくかき鳴らされるギターのコードの上で彼女は歌う。この曲は、ある感情は消えてしまったが、バックミラーに映る光景はまだはっきりしている、そんな距離感が増していくような曲だ。

ラドソンは、「”Idontcare” は許しと和解について歌っている。ようやく過去と向き合い、癒すことができる強さを持つことについて歌っている。この曲とプロジェクト全体は、バルセロナ近郊の山の中にある人里離れたスタジオで、自分のバンドと一緒にレコーディングしたんだ。このような隔離された場所で、親しい協力者たちと2人きりになったことで、長い間避けてきた感情を処理し、受け入れることができたんだ」

Posted on 07/11/2023