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Best Cassette of 2014

カセットのリリースが増えているのはよく知られていると思うけど、改めて多い。全部を聴くことは不可能ですが、段々カセット業界に慣れてきたようで、そのフォーマットの音楽性みたいなもんが見えてきた。アンビエンスや実験そしてビーツなものも沢山あるけど、ここではやはりwarszawaぽいのをセレクトしました。シングルや収録数が少ないEP、そしてヴァイナルのリリースがあるもの(出てるのもあるかもしれないですが)は省いてあります。

21. Spencer Radcliffe & R.L. Kelly – Brown Horse (Orchid Tapes)

こちらは21位からのスタート。スプリット作で困ったのでこの順位にしておきました。Orchid TapesはAlex Gを始め、Foxes in Fictionとかのリリースで一気に人気レーベルになりましたね。

20. Wing Dam – Shifter Bliss (Friends)

ボルチモア産にこだわるレーベルから、最近の看板バンド?ヴァイナルも出していたけどすっかりテープ・レーベルなりました。昔はFuture Islandも出していたのにね。

19. Great Valley – Jaws of Evil (Spooky Town)

今まで毎年色んなレーベルから出していましたが、今年はたぶんこれだけ。前作で初めてヴィナルだけのが出ていた延長で、カセット作にしてはちゃんとしています。

18. Hollow Boys – Believe In Nothing (Bridge Town)

ヴァイナル・レーベルにも同じ考え方のレーベルがありますが、統一デザイン・ジャケットはあまり好きじゃない。特にリリースが多いとどれがなんだか分らなくなる。そんな中では記憶に残った少ない作品。

17. Sam Lunsford – Kangen (Hope For The Tape Deck)

ヴァイナルで出ているのをカセット化で出すこともあるレーベルですが、これはオリジナル。独りでやってる系だと思いますが、一瞬軽い印象を受けるけど実はちゃんとしております。

16. Some Pulp – Some Pulp (Forged Artifacts)

アートワークがいい印象を与えてるかもしれません。意外と音はアグレッシヴ。でもやっぱ気になるのはキス顔姉さんがひとりだけ裏側にいるのがなんか可哀想で。

15. Wish – Wish (Hand Drawn Dracula)

普通にヴァイナルも出すレーベルですが、これはカセットのみ。これも軽めのギターポップを匂わせておいて、もっと気の抜けたことをやるという逆効果作。

14. Oh, Rose – That Do Now See (Fox Food/Guest)

2つのレーベルから出ていますが、共同ではなくてそれぞれ別で出してるよう。なんかどっかで聞いたことあるような歌声ですが、やっぱりそれが一番の魅力です。

13. The Vickers – Ghosts (Crash Symbols)

このレーベルにしては少数派の生音系作。そんな状況下で出るからにはそれなりに良いのは始めから分っていましたが、想定していた以上のものがありました。

12. Scrabbled – Welcome to Pig City (Virtual Cool)

ヴァイナル同様カセットも豪州ものが熱いです。これを聴くとヴァイナルになるかカセットにするかあんまり基準が無いのがオージー産の良いところですね。

11. Dories – Stripped (Egg Paper)

カナダはカセット・レーベルの宝庫で、まだまだ全容に追いつけてないですが来年はもっと注視しようとおもってます。そんな中出会ったいいレーベルからクールなバンド。

10. IAN – IAN (BUFU Records)

インディ・ロック産地ボストンを拠点にするレーベルからの地元バンド。きっと少しずつ成長して、いいバンドになって行くんだろうなと思わせる素直さがいい。

9. YYU – Room Music (Beer On The Rug)

カセット・レーベルとしてはよく知られたところから、レーベルの秘蔵っ子。今回はアコギ一発録りな内容で、普段のようなコラージュ感はありません。

8. Adult Mom – Sometimes Bad Happens (Miscreant)

ブルックリンのレーベルからブルックリン産女子バンド。これは明らかにカセット・サイズな音です。こういう音楽に触れることができるのがカセット作のいいところ。

7. Is/Is – Shadow Days (Moon Glyph)

アンビエンス・ファンにはお馴染みのレーベルから。自分が好きなバンドのメンバーともう一人による別バンドで、さすがに音はしっかりとしています。

6. Plains – Stone Cloud (Happenin/Noumenal Loom)

こちらは2つのレーベルからの共同リリース。アートワーク同様に爽やかな感じと思わせておいて、渋い歌声が出てきてさぁ、これはと思ったらはまっちゃいました。

5. Big Hush – Wholes (DZ Tapes)

ワシントンD.C.の期待のレーベルから。4曲しか入ってないんで、本来なら除外すべきでしたが、それが出来ないくらい凄く良くて、こうなりました。

4. Shrapnel – Tobacco Dreams (Tenth Court)

これぞローファイって感じで、長い曲もあったりと、好き勝手やってダルい音。間もなく来日をするバンドのメンバーが主宰するブリスベンのレーベルから。

3. Rasputin’s Secret Police – Comfortable (Fleeting Youth)

わりとリリース量のあるレーベルからぐっときたやつ。いわゆるオルタナ直系なやつですが、適度なマス感が良し。2人でやっているらしいが、質は高い。

2. Plateau Below – Still Paradise (Jurassic Pop)

ヴァイナルもたまに出すインディアナポリス・レーベルから。カセット作は不思議と劇的にメロディックっていうのが少なく、彼等のようにじわあ〜っとくるのが多いです。

1. Dan Svizeny – Daniel Anton Svizeny (Mirror Universe) / Every Weekend (Forged Artifacts)

ヴァイナル・ベスト同様に聴いた瞬間にヤバいやつだと思った。普通にヴァイナル界でもやってる人なので実力は折り紙付き。2つのレーベルからも出てたけどどっちもいいんで、文句無くこの位置です。

カセットにしては、わりといいじゃん!っていうのもあると思いますが、全体的にはカセットらしいライナップになりました。このユルさと手にした時の温かさがカセット・テープの魅力ですよね。

さて、そんなこんなで、昨年から加入したレコ屋は辞めて、こちらのカセット・ショップを手伝うことになりました。今回挙げた作品やレーベルのものも色々あります。自分もゆっくりやってきたくて、こうなりました。もちろんこんなんじゃ食えないんで、他の仕事もしてますが、それは追々ってことで。

でわ、また来年。