Made of Shapeの「Lost」は、まるで賑わいの中に立ち尽くし、誰に話しかければいいかわからないような、すぐに遠い感覚を伴って幕を開ける。音楽は優しく、幾重にも重なり、この曲は叫ぶのではなく、ゆっくりと入り込み、静かに頭の中に座り込む。
滑らかなシンセと少し埃っぽいギターが混ざり合い、漂うようなノスタルジアのニュアンスを生み出す。Jona Morの声は脆くも温かい。それは、長い間黙っていた人が、聞いてもらえるかどうか確信はないけれど、ついに話す勇気を出したかのようだ。
「Lost」は、言葉ではもはや説明できない喪失感を、静かに抱きしめるように感じる。Made of Shapeは何を解決しようともせず、ただその感情と共に座り、それが流れ出すに任せている。