ロンドンを拠点に活動するマルチアーティストであり、DJやプロデューサーとしても高い評価を得るFAUZIAが、名門インディーレーベル「Mexican Summer」との電撃契約を発表しました。移籍第一弾となるニューEP『I Was Here For a Moment』のリリースに先駆け、先行シングル「Without me」が公開されています。過去にはKelelaやTirzahのプロデュースを手掛け、Patti Smithのサポートまで務めてきた彼女にとって、本作はこれまでのキャリアで最も説得力があり、まとまりのある新境地を示す作品となっています。
全4曲で構成される本作は、現代のロンドンという万華鏡のようなフィルターを通し、ジャングル、ダウンテンポ、R&Bから、ギター主動のシューゲイザーの感性、さらには1970年代の燃え尽きた楽観主義が残したノスタルジーまで、彼女の幅広い音楽的ルーツを統合しています。生々しいバンドサウンドの質感をもたらす一流のプレイヤーたちをバックに迎え、クモの糸のように繊細なボーカルとしなやかなアレンジメントが融合した、ジャンルを超越する優美で内向的な音響世界が構築されています。
先行シングル「Without me」は、贅沢なストリングスとほろ苦いリフレインが溶け合うドリーム・ポップであり、まさにこの作品の「鼓動する心臓」と言える仕上がりです。EP全体には、歪んだR&Bから酩酊感のあるダークなサイケデリア、そしてブルックリンでのライブ後のジャムから生まれた幻惑的なラストトラックまで、夏の夕暮れが持つ不気味で夢のような「じわじわと燃え上がる空気感」がパッケージされており、時間が歪むような太陽に照らされたシュルレアリスムの世界へと聴き手を誘います。
