The BodyやBIG|BRAVEの豪華メンバーも参加——重低音と歪みの深淵から放たれる圧倒的感情表現で、人間性の美と破壊を描き出したDis Figの最高到達点

プロデューサーおよびヴォーカリストである Felicia Chen のプロジェクト Dis Fig が、先行シングル「The Account ft. the wind between」のリリースとともに、ニュー・アルバム『What To Make Of These Mortal Hands』を発表しました。The Bug、The Body、Asian Dope Boys との絶賛されたコラボレーションを経てリリースされる本作は、エレクトロニック、インダストリアル、重厚なベース・ミュージックを融合させ、強烈な感情や脆弱さを錬金術のように音楽へと昇華させた、圧巻かつ壮大な一作です。

先行シングル「The Account」では、客演の the wind between が物語の進行役(ナレーター)として登場し、アルバム全体の幕開けとなる物語の舞台を設定します。Chen の飽くなき探求心を帯びた歌声と断続的に湧き立つエレクトロニクスが絡み合い、人間が持つ破滅的な悲劇と驚異的な美の両方を見つめ直すような、映画的で濃密な音世界が提示されています。

アルバム全体としても、猛烈な重低音やディストーション、そして多才なヴォーカル表現を駆使し、まるでひとつの独立した世界や胎内のような空間へと聴き手を誘う緻密なプロダクションが施されています。Seth Manchester がミックス、Heba Kadry がマスタリングを手掛け、Lee Buford(The Body)や Liam Andrews(BIG|BRAVE)ら豪華なゲスト陣も参加。先行シングルからアルバムへと繋がるドラマチックな構成を通じて、唯一無二の圧倒的な感情表現を結実させています。


The Bug & Dis Fig – “Vanishing”

The Bug(Kevin Richard Martin)が主宰レーベルPRESSUREから始動させた新しいシングルシリーズ「LADYBUG」。その記念すべき第1弾としてリリースされた「Vanishing」は、ベルリンを拠点に活動するプロデューサー兼パフォーマーのDis Fig(Felicia Chen)と再びタッグを組んだ、妖艶で破壊的なシングルです。2020年のコラボレーションアルバム『In Blue』で見せた重苦しいサウンドから一転、今作では陽炎のような幻覚的で濃厚な熱気の中へとリスナーを誘います。失恋後のトラウマを綴ったDis Figの悲痛なボーカルと、The Bugが得意とする超重量級の低音・ベース・アンビエントドローンが融合したその世界観は、「音楽的に華美でありながら、感情を激しく打ちのめす」という、この2人の放浪者による最も魅惑的な表現に到達しています。

本作の放つ圧倒的なスケール感は、映画『パリ、テキサス』でハリー・ディーン・スタントンが荒涼とした砂漠を彷徨う広大な光景をも想起させますが、そこで鳴り響くのはブルースではなく、感情の荒廃を描き出す圧巻の「デソレーション・ダブ(荒涼たるダブ)」です。その息苦しいほどの音響的湿度は、かつてThe Bugが率いたKing Midas Soundの進化系をも思わせ、まるで恋に破れた現代のZ世代に向けて再構築されたかのようです。5万ワットの巨大サウンドシステムを崇拝するフリークたちに捧げられた、極めてモダンで重厚なラヴァーズ・ロックとして強烈な存在感を放っています。