Slyrydes – “One Is Too Many”

アイルランドを拠点に活動するポストパンク・バンド Slyrydes が、新シングル「One Is Too Many」で強烈な帰還を果たしました。今作からは、ダブリンの Darklands studio のプロデューサーでもある Dan Doherty がバンドの公式ドラマーとして正式に加入。新体制となった彼らは、アイルランド国内で深刻な問題となっているメンタルヘルスの危機(メンタルヘルス・クライシス)というリアルな社会課題に対し、これまで以上に強い信念と情熱を持って真っ向から向き合っています。

このシングルは、依存症やメンタルヘルスにおける「シラフ(素面)でいること」の重要性と、そのリアルな葛藤を極めて率直に描いています。素面を保つことが命に関わるほど極めて重要であると自覚しつつも、それが同時に「退屈で楽しめない(no craic)」と感じてしまう人間の複雑な心理を内省的に描写。楽曲の終盤には、聴き手の心に深く突き刺さるような、不穏で鮮烈なスポークン・ワード(朗読)のセクションが用意されており、彼らの持ち味であるダークな緊迫感と社会的メッセージが最高潮に達する構成となっています。