サイケデリックを基準とするレーベルから登場となったこのバンド。所属する他のバンドと比べると圧倒的にポップな作りですが、レーベルが気にいる理由はそれなりにありそう。クラウト方面とコズミックなシンセを組み合わせ、民族音楽なども交えた距離感のある演奏は、サイケデリックの基準を十分満たしている。しかし、それとは別に感じるポップな部分は見逃せない。
ヴォーカルが女性であること、そしてその歌声が最も影響してると思う。もし彼女の歌がなかったとしたら、かなり泥くさい感じを受けると思うし、この歌声じゃなければ、全然違うだろう。全部の曲ではないけれど、トライバルなサウンドとシンセメロディそしてこの歌声は、StereolabとかSchool of Seven Bellsみたいな印象すらある。ただ、どろっとした感じなものもそれなりにあり、アルバムを通しては硬派な路線も出しバランスをとっている。だけどディスコ風にも聞こえる曲なんかが登場すると、彼女の歌声の魅力を最大に活かしている感じがするし、残る印象はポップ路線の方が圧倒的に強いです。