内省的なデビューアルバム『Gentle』を経て、Margitteが放つ新曲「Lust」は、前作と同じセッションから生まれながらも、全く異なる表情を見せるシングルです。タイトルの通り、柔らかさを湛えた前作とは対照的に、本作はよりダークで肉体的なサウンドを追求。ジャジーなアンダートーンと、パーカッションが牽引する不穏で中毒性のあるグルーヴが、彼女の音楽世界のより生々しい側面を浮き彫りにしています。
楽曲は、歌唱というよりもスポークン・ワードやラップに近い、即興的でロウなスタイルで展開されます。現代のデート文化において、親密さが手軽さと複雑さを併せ持つ中、欲望が抱く自己意識や疑念を鋭く描写。「Love is wild, love is cruel(愛は荒々しく、残酷だ)」というマントラのようなフレーズが繰り返される中、人を惑わせ、時に自分自身を見失わせる「渇望」の正体を、催眠的なフローで描き出した意欲作です。
