自らの音楽をタイトルで言い表す作品は過去にも沢山ありますが、彼らの場合は名前も言い切っちゃってますからね、こちらもそのつもりで聴かざる得ない。そして全部を聴いて思うのは、彼らの言う未来とは過去の時代であるということ。
言葉や単語の本来の意味とは別に、Futureという単語は、80年代を表現するものとして用いられることがしばしばある。あの当時はまだ想像の域が沢山あった。しかし想像のものが現実になった現在では、一般人に想像出来る未来はほとんど残されていない。今思えばダサイことばかりだったど、あの時代の仮想未来体験的な部分は、今となっては新鮮なのかも。
彼等に限らず、バックトゥー80sな音楽は沢山ありますが、究極に再現をしようとしない限り、少なからずは現在の要素が混じってくるもの。彼等もひとつひとつの音は当時よりクオリティがあるし、模倣してるつもりでも無意識に近年の音楽感が出てしまっている。そのような細かい違いを間違い探し的に聴くととても面白いと思いますが、大まかにはネタ的な音楽であることには変わりない。そんなに長く続ける気は無いだろうけどね。