ブリュッセルを拠点とするエクストリーム・ミュージックの異端児 EMPTINESS が、7枚目のフルアルバム『Nowhere Speaks』(2026年7月17日、Season of Mistよりリリース)から、先行シングル「The Clash of Forces」をミュージックビデオと共に公開しました。この楽曲は、人間の手の届かない別次元の世界を描き出すアルバムの幕開けを飾るものであり、単なる「観察」を超えて、異界からの「伝達」を体現するような強烈なインパクトを放っています。
本作の特筆すべき点は、4年間にわたる緻密な準備とリハーサルを経て、ボーカルや特殊効果を除くほぼ全てのパートがスタジオでのライブ録音で制作されたことです。これは単なる制作上の手法ではなく、バラバラに組み立てられた音では決して到達できない、肉体的な緊張感と圧倒的な音の重圧を追求した結果です。前作『Vide』(2021年)の歪みを排した静寂に近いアプローチとは対照的に、本作では重厚さと強烈さへの徹底的な回帰が図られています。
また、アルバムの構造には非常に緻密なコンセプトが隠されています。本作は2014年の名盤『Nothing But The Whole』が唐突に終わった際の中断されたリフから始まり、最後はその作品の冒頭のリフへとループする構成になっています。「The Clash of Forces」は、そうしたEMPTINESSが提示する巨大な音楽的建築物への入り口であり、音と音源の間に一切の距離を置かない、逃げ場のない没入体験をリスナーに突きつけています。
