Tjutjuna – ‘Westerner’ (Fire Talk)

Westerner

ようやく出た感じで、確か最初に本作の情報が出たのが2年前くらい。それから、幾度となく新曲が公開され、やっと全部で揃った、この読めないバンド名 Tjutjuna の2010年のデビュー作に次ぐ2作目。バンドの中心人物と思われるギタリスト兼キーボード担当の Brian Marcus によると、結成時からメンバーは、出たり入ったりしており、この Westerner を制作する時点で、ドラマーが2人になってしまったようで、でもいいんじゃないかと、そのまま制作したそうです。ギター、ベース、ツイン・ドラムの編成で奏でられる音楽は、凄みがあり、当然ですが自分達はサイケデリック・バンドとして自覚があるよで、彼等が愛して止まない、クラウトロックとジャパニーズ・サイケを想像するに容易である。そして、この作品を聴いてもらえれば感じることができると思うが、彼等の作品は基本的に即興で制作されていて、取り決められた合図を前提のみで演奏され、同じ曲でも2度と同じ方法で演奏されることは無いそうだ。それがこの作品を完成させるの時間がかかった理由かも知れませんね。色んなセッションを重ねて行き、出来のいいものを厳選して揃えるまで時間が必要だったのでしょう。でも即興系のバンドは頻繁に作品を出すことが少なくないので、このじっくりと構えた姿勢は支持したい。次回作までまた新たなセッションが繰返されて行くことでしょうし、また気長に待っています。

7.0/10

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Dirty Beaches – “Landscapes in the Mist”

Dirty Beaches

5/21 に Zoo Music からリリースされる Dirty Beaches の新作ダブル・アルバム Drifers/Love is The Devil から、新たな音源 “Landscapes in the Mist” がアップされました。前回の “Love Is The Devil” 同様に、サックス主体ドローン・テイストなインスト曲です。

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Young Galaxy – “New Summer”

Young Galaxy

先日のシングル Pretty Boy に続いて、新たな曲 “New Summer” を公開したカナダのインディ、シンセ・ポップ・バンド Young Galaxy 。こちらの曲は 4/23 に Paper Bag Records からリリースされるフル・アルバム Ultramarine からのものです。ダウンテンポなロマンチック・ポップです。

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Hair Police – ‘Mercurial Rites’ (Type)

そういえば、少し前に Wolf Eyes のメンバーがまた一人入れ替わった情報がありましたが、その脱退したメンバーである Mike Connelly が在籍し、同じトリオ編成でノイズでアヴァンなグループとして近い位置にある Hair Police の最新作 Mercurial Rites は、EP や限定系を除けば No Fun Productions からの Certainty Of Swarms 以来となるから、約5年ぶりのまともなリリースです。ちなみに Wolf Eyes のほうは新たなギタリストを追加しているようです。Mike Connelly は他にも沢山のプロジェクトやソロ活動をやっておりますが、Hair Police のドラムを中心に担当する Trevor Tremaine は Burning Star Core や Warmer Milks にも在籍し、もうひとりの Robert Beatty は、彼も Burning Star Core 等に参加するほか、最近では The Three Legged Race 名義で Spectral Sound などからもリリースしていたので、そちらの方で知ってる人もいることでしょう。Hair Police はノイズ路線ではあるけれど、内部崩壊したようなサイケデリック・ミュージックであり、ドローンとももまた違うオブスキュアなものが常にいらっしゃる。部分的なノイズは存在しても、それが中心ではなく、フリーフォークな要素というと語弊もあるかもしれないけど、即興的な要素は強い。ただ、即興でないないノイズ・ミュージックなんてあるのかって感じですし、そういう意味では Hair Police はしっかりとしたバンドとして成立している。そして、今回は特に今までの積み重ねをより内面的な方向に向かわせ、ていねいな作りになっている。音響?っていうか、そういうバンドよりも、少し辛辣な音が混ざりながらの即興音楽は、頭のなかから体の隅まで、いろんなもんがくすられて、なんかが活性されます。

8.0/10

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