Anthroprophh – Anthroprophh (Rocket Recordings)

やっと最近になってたまにflacを使うようになって、変換ソフトをダウンロードしてまた使おうとしたらお試し期間が過ぎていて使えなくなっていた。なんだよも〜う、と思って普通にファイルをクリックしたら前から持っていたソフトで開いてもらえた。なにがどう使えるかちゃんと理解出来てないことが多いですよね。便利なんだか不便なんだか。そんわけで少し高音質でこちらを聴いております。Anthroprophh は、 Paul Allen っていう人のソロ・プロジェクトで、普段は The Heads っていうバンドに在籍しているひと。2000年ごろから活動していますが、このバンド名を聞いて分かる人もいるかも知れませんが、自分が憶えているのは Rooster Records から出しているうちのジョーズがジャケットになってるやつや、Sweet Nothing のレーベルからのやつ、あとは最近の Agitated Records からのスプリット作くらいかな。そして、今回は Goat などの作品で知られる Rocket Recordings というここまでのレーベルの並びからして、知ってる人なら大体想像出来るような路線です。つまり、サイケデリック・ロックが土台となっている音楽で、そのソロ・ヴァージョンなのですが、Anthroprophhの場合は基本はインストでギターのオバーダブとトライバルなミニマル・パーカッションの組合せ。若干ドローン的な要素もあり、土着瞑想系。

5.0/10

Grouper – ‘The Man Who Died in His Boat’ (Kranky)

Type 以降は、レーベルがよく分かんなかったんで、Kranky に収まってもらったのは分り易くて好都合です。そしてその Type から 2008年にリリースされた GrouperDragging A Dead Deer Up A Hill (今回同時に再発)は、それ以降の Grouper よりも、最も Grouper していたというか、そこから彼女はどんよりと深い方向に向かっていった。と、言ってもこの当時でもそれなりにドローンを基調としたスタイルであったので、一般的なフォーク・ソングに比べたらかなり屈折した音楽ですが。でも、言うなれば最もポップであったと言われる作品と同時期に録音されていたらしい未発表音源を集めたものがこの The Man Who Died in His Boat だそう。よくある未発表音源がリリースされる場合は、大体がお金以外の他ならないと思うのですが、こちらの作品集はそういうものでもなさそう。彼女自身がこれらの曲をリリースしなかったのは、Grouper としての音楽ではないと自己診断したからなのか、ただ曲が気に入らなかっただけなのか、それともすっかり忘れていただけなのか。初期段階でこのようなフォーク・ソングを密かに作っていた彼女がその後、実験性を高めていったのはなんでだったんだろう。そして、このような音楽をやることはもうないのだろうか。それは今年中には出るらしい本当の新作アルバムで判るでしょう。

8.0/10

Ekin Fil – “Anything Anywhere” +

イスタンブール出身の女性アーティスト Ekin Üzeltüzenci によるソロ・プロジェクト Ekin Fil の新曲が幾つかアップされています。2011年に Root Strata からカセット Language をリリースしていたので知ってる方もおられるでしょう。こちらの曲達は、間もなくリリースされるアルバムからの音源だそうで、 Grouper や Jessica Bailiff が好みの方にも受入れられそうなドローン・フォーク・ソング。セルフ・タイトルのアルバムは、リリース時期は未確認ですが、Student Of Decay からリリースされます。

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