前方から自転車を押しながら、大型犬を連れ散歩しているおばちゃんがやってくる。あんなにでかいのを、自転車付きでよくやるなあと思ったけど、なかなか出来た犬のようで、ゆっくりと落ち着いた歩調で歩いている。ほおと感心しながら横を通過すると、前から見た時には気付かなった、小型犬がでかいやつの陰に隠れてついてきていた。びっくりして思わず二度見しちゃいましたが、小さいのはなんか面倒くさそうに歩いているのが面白かった。
ってことで全部犬のこちらです。短い作品を経て、初めての長い作品。シットなガレージ・バンドを多く輩出する土地のバンドにしてはとても素直に育った性格のようで、ちょいエモ交じりのインディロックっていうやつをやっている。この人達もそうですが、最近この手のバンドって、女の子がヴォーカルである比率が凄く高いと思うんです。ちょいノイジーで、オルタナな演奏に女子ヴォーカルっていう組み合わせは、もはや定番のものとして、それだけである程度の基準を満たしてしまう。
このバンドの持つ特徴といえば、全体の8割位が、ゆっくりとしたテンポのもので構成されていて、非常に落ち着きのある店。残りの2割が弾けたノイズポップをやる感じですが、どっちにしろ優等生的な音でまとまっている。さっきの犬君達の組み合わせのような、ちょっとだらしなかったり、やる気が無いような対比がもう少しあっても良かったと思うけど、このバンドにそういうのを期待しちゃいけくらいピュアなんです。