The National – Rome

『Rome』は、The Nationalのライブアルバムの最高峰です。2024年6月3日、イタリアの著名な映画作曲家エンニオ・モリコーネにちなんで名付けられたパルコ・デラ・ムジカで録音されたこのアルバムは、オーバーダブなしの21曲入りLPで、”Bloodbuzz Ohio”や”Don’t Swallow the Cap”、”I Need My Girl”、”The System Only Dreams in Total Darkness”、”England”、”Fake Empire”といった人気曲の素晴らしいアレンジに加え、最新の楽曲「Eucalyptus」、「New Order T-Shirt」、「Tropic Morning News」、そして挑戦的な「Smoke Detector」の緻密な演奏が収められています。

長年のコラボレーターであるピーター・カティスがミックスを手掛けたこの2枚組アルバムは、バンドの20年以上にわたるソングライティングの軌跡を辿り、各楽曲がライブパフォーマンスで新たな息吹を吹き込まれていることを示しています。「このバンドはライブで観るべきだ」とよく言われますが、今こそ『Rome』がその理想的な選択肢です。

バンドが毎晩セットリストを大胆に変え、隠れた名曲に新たな光を当てていることを反映して、このアルバムにはオープニング曲「Runaway」、 「Lemonworld」、 「The Geese of Beverly Road」、 「Lit Up」、そして高評価を得たアルバム『Trouble Will Find Me』からの「Humiliation」と「Murder Me Rachael」の力強い組み合わせなど、レアなトラックが際立っています。

ローマでのアンコールでは、選挙のアンセム「Mister. November」、『High Violet』からの「Terrible Love」、そしてファンが一緒に歌う「Vanderlyle Crybaby Geeks」でショーが締めくくられました。