Qrion – Ice Palace EP

ノスタルジックなサウンドの「Miyanosawa」に続き、Qrionは「Ice Palace」で再び思い出の地を訪れます。

「いつものようにオースティンで音楽を作っていました。とても風が強くて寒い日でした。気温は20度なのに、ヘッドホンの中はマイナス5度くらい。肌に触れる冷たい空気は、子供の頃に訪れた札幌の雪祭りを思い出させました。

札幌の冬はとても寒いので、私はいつもお気に入りの赤いスキーウェアを着て、熊の耳のついた手編みの帽子をかぶっていました。数少ない家族でのお出かけで、さまざまな雪像や氷像を鑑賞し、母と「きれいね」と話したことを思い出します。一番好きな思い出は、大きな雪の滑り台で、私と妹は何度も並びました。

今でも鮮明に覚えているのは、外は凍えるような寒さだったにもかかわらず、手袋をはめた父の手がとても温かかったことです。作曲をしながら、もう二度とあの温もりを感じることはないのだと思うと、悲しくて涙が出ました。

私の体内時計が止まったのは、父が亡くなった高校2年生のとき。体は大きくなったのに、心はあの時のまま。今でも、父がどこか遠い国へ出張しているような、現実感がないのです。父の死を受け入れ、理解することは、私が人生を歩んでいく上で直面する課題です。今は薬もアルコールもやめて、少しずつ前進しているような気がします」 – Qrion

カリフォルニアのLightning In A Bottle FestivalとAnjunadeep Explorationsで傑出したセットを披露した後、QrionはAnjunadeep Open Air New York City、シアトル、ロサンゼルス、メキシコシティでの公演が決定。