Paul Schütze – The Second Law

オーストラリアのエクスペリメンタル／インダストリアル／アンビエント・アーティスト、Paul Schütze(ポール・シュッツェ)のキャリア・ハイライトを集めた ‘The Second Law’ は、80年代から90年代にかけての厳しくも美しい重要な作品をリマスターし、初めてレコード化したものです。

ポール・シュッツェは、音楽家、写真家、ビジュアル・アーティスト、パフューマーとして40年以上にわたり活躍してきました。ヘイワード・ギャラリー、V&A、マドリッドのアルコなどで展覧会を開催し、パリのシテ・デザールではレジデンスを行い、作品は世界中にコレクションされています。ジャー・ウォブルや近藤等則、ビル・ラズウェルやデビッド・トゥープなどのミュージシャンとのコラボレーションや、フィルムスコアの作曲家、音楽評論家としても活躍しています。

シュッツェのカタログから主要な作品をリマスターした新しいコンピレーション ‘The Second Law’ は、様々な時代とアルバムから音楽を集めています。ここでは、1990年に発表された第4世界の神秘的なアルバム ‘The Annihilating Angel’ 、インドネシアの伝統的なガムラン音楽への超絶的なオマージュである ‘The Rapture of Metals’ （1993年）、1991年の ‘Regard’ のニノ・ロータ風の幽玄でスピリチュアルなメランコリーなどが収録されています。’Music by Film’ （1991年）のニノ・ロータ風のメランコリーから。時には、ダークで、インダストリアルで、荒涼とした雰囲気を醸し出し、時には、パラダイスのように息を呑むようなエレガントさを醸し出します。天体のような壮大な作品もあれば、ミクロの世界のような細密画もある。人工的に放棄された空虚で砂漠のような空間と、装飾的な自然の美しさの研究が対照的です。