Papercuts – Past Life Regression

ARTIST : Papercuts
TITLE : Past Life Regression
LABEL : Slumberland Records
RELEASE : 4/1/2022
GENRE : indiepop, dreampop, guitarpop
LOCATION : San Francisco, California

TRACKLISTING :
1.Lodger
2.Sinister Smile
3.Fade Out
4.I Want My Jacket Back
5.My Sympathies
6.The Strange Boys
7.Palm Sunday
8.Hypnotist
9.Remarry
10.Comb In Your Hair

Jason Quever(ジェイソン・クイーバー)は2004年から として、時代を超えたギターベースのドリームポップを発表しており、周囲の流行やマイクロジャンルに左右されることなく活動している。その点では、Hiss Golden Messenger、Fruit Bats、Andy Shauf、Kings of Convenienceといったアーティストが同世代と言える。彼らは、曲作りやサウンドの完成度を重視し、ギミックや特定のシーンへの適合にはあまり関心がない。The West Coast Pop Art Experimental Band, Spiritualized, Echo & The Bunnymen, Leonard Cohen、60年代後半ポップなど、様々な影響を受けたサイケデリック・フォークポップの夢のような世界へと誘う。

ジェイソンがLAでの数年間を経てサンフランシスコのベイエリアに戻った直後に制作されたこの新作は、帰郷の喜びとパンデミックや現在の政治の激変による集団の不幸の間の緊張感を楽しむことができる。帰郷と監禁という強制的な隔離が、アルバムに思索と記憶への没入のムードを与えている。ファースト・シングル “I Want My Jacket Back” のみずみずしいサンシャイン・ポップ・ハーモニーから、トリッピーなファルフィサ・ドライヴン・スペース・ポップ “Lodger”、バニーメンを思わせる豪華な “Palm Sunday” まで、魅力的な仕上がりとなっています。

このアルバムでは、エレガントなチェンバーポップ “My Sympathies” や、アルバム後半の “The Strange Boys”、”Hypnotist”、”Remarry” の壮大なフローが証明しているように、ジェイソンのソングクラフト、アレンジ、プロダクションはいつもながら完璧なものです(クーバーは最近、ドリームポップ界の大御所 Dean Warehamや Beach Houseとの仕事も任されています)。憧れと回想のムードは、アルバムのドリーミーなテクスチャーと、私たちが生きている異常な時代とが完璧にマッチしている。数枚のアルバムをリリースし、高い評価を得ているにもかかわらず、ジェイソンはまだ多くの新しいことを語っており、それを語るための新しい方法を常に見つけているということは、プロジェクトの回復力を如実に物語っていると言えるでしょう。