Megan Alice Clune – If You Do

ARTIST : Megan Alice Clune
TITLE : If You Do
LABEL : Room40
RELEASE : 9/10/2021
GENRE : ambient, drone
LOCATION : Sydney, Australia

TRACKLISTING :
1.The Worst Coffee in the Best Cup
2.Frisson
3.The Swirl of the Void
4.So Bored
5.Cut Space
6.The Chance Of A Thunderstorm
7.Not a Single Rough Edge
8.Heart Communication
9.Gentle Smile
10.Existential Geography

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メーガンより
2020年8月9日、私はオペラを書く夢を見ました。このアルバムの構想を練っていた3ヶ月間の東京滞在から帰国した2月以降、私はあまり音楽を書くことができませんでした。この5年間で最も長い創作活動の休止期間だったかもしれません。しかし、突然、深夜に近所の人に聞かれないようにマイクに向かって歌っていた小さなメロディーが、より大きなスケールになり、2020年に生まれたスケールと呼応するようになりました。家の中に閉じこもり、外では壮大なイベントが行われている。私の小さくて臆病な声は、友人と話したり、オンラインで教えたりしているうちに、無数のテクノロジーに増幅され、歪められ、圧縮され、均等化され、Wifiの接続が切れたときにはスピードが上がり、遅くなりました。

‘If You Do’ は、ソロ・ボイスとテクノロジーのアンサンブルのためのアルバムになりました。時間(リズム、パルス)、繰り返し、形を通して身体(声)を歪ませることについてのアルバムです。この作品は、過去の未来をノスタルジックに表現しています。70年代後半から80年代前半にかけての技術的な楽観主義、つまりコンピュータが大衆に解放をもたらすと信じていたティモシー・リアリーのような時代を願っています。ビッグテックやビッグデータの前の時代です。この作品は一人で制作されたもので、決して訪れることのない聴衆との媒介されない対話を夢見ています。言葉を持たないクワイアと、時にはクラリネットによって歌われる、ありえたかもしれない未来への憧れの感覚。私の最初の楽器への回帰であり、別の種類のテクノロジーでもあると思います。

東京に戻ってからは、物理的な空間とデジタルな空間がいかに混乱しているかに気づきました。私たちはどのようにしてここにたどり着いたのだろうかと考え、このことを踏まえて私の音楽はどうなるのだろうかと考えました。日本で読んだもの、耳にしたもの、集めたもの(’If You Do’ というタイトルは、大井競馬場のフリーマーケットで見つけたネックレスに由来しています)、そして後には自宅で、インターネットを使って、それぞれのトラック名を集め始めました。このように、このアルバムは不定形の空間を占めています。アンビエント・ミュージックというジャンルの中ではありますが、それだけです。このアルバムは、いまだに大きく媒介されている空間を作り出していますが、場所を特定し、直接コミュニケーションをとることを望んでいます。

その後、コンピュータの前で、グリッチとエコーのループから抜け出せずにいた私は、書き続けるためのサインを探していました。ローリー・アンダーソンの『Big Science』やデヴィッド・ボウイの『Subterraneans』、アンダーワールドの『Born Slippy.Nuxx』をもう一度聴いてみました。「Homesick for Another World」を読み直そうと思い、YouTubeでローリー・スピーゲルのインタビューを見た。夢の後、外の縁側でクローバーがどんどん出てきて、急に春になって花が咲いている。そして私たちはここにいます。If You Do.