Lee Ranaldo – In Virus Times

‘In Virus Times’ は、Lee Ranaldo(リー・ラナルド)が作詞・作曲・演奏した4つのパートからなるアコースティック・インストゥルメンタル作品で、レコードの片面に収められています。裏面はラナルドが描いたエッチングで、カバーはブラジルの写真家、アンナ・パウラ・ボガチオヴァスが担当しています。

ラナルドは次のように説明しています。「このレコーディングは、2020年9月のある夜、死の夏から抜け出したコヴィド-19パンデミックの暗黒時代に、マンハッタンの下町で家に閉じこもっていた時に始まりました。当時のアメリカ大統領選挙やウイルスの影響で不安感が高まり、自分自身や知り合いの生活のあらゆる面に影響を与えていました。この作品のミニマルな質感は、多くの人が感じた “動かない時間” の感覚を反映しています」

この時点でスタジオは閉鎖されていたため、自宅で録音された。「窓の外の通りを走るサイレンやトラックの音、ロフトの別の場所でテーブルを囲んで話す人の声、水の流れる音など、何気ない家庭の雰囲気がところどころに入り込んでくるのです。私はいくつかの簡単なテーマ要素を開発しましたが、ほとんどの場合、世界がその軸上で止まりそうになったその夜に、音符と和音が鳴り響き、長い間、空気中に漂っているのを聞きたかったのです」