K.D.A.P. – Influences

K.D.A.P.とは、Kevin Drew のことです。トロントのインディー・ロック・アンサンブル、Broken Social Scene のリーダー兼ボーカリストとして知られているかもしれませんが、仮にそうではなかったとしましょう。Brian Eno のアンビエント作品や Morriconeのサウンドトラック、シカゴのポストロック、Warp Records の初期カタログに夢中になって20代前半を過ごした彼が、地下室から出ることもなく、1999年に後のBSSのパートナー、ブレンダン・カニングと出会うこともなく、より広いミュージシャンのコミュニティを発見することもなく、ブラスブレストしたフェスティバル・アンセムを書きたいという潜在的な衝動を満たすこともなく、何千人もの観客の前で愛や唾液、幽霊との交わりについてステージで歌う勇気を持つこともなかったと想像してみましょう。その子を2021年にタイムワープさせて、ビートプログラミングのアプリが入ったスマートフォンを渡して、南イングランドのどこかの森に放り込んでみましょう。
その結果、’Influences’のようなサウンドが生まれるのです。

このレコードは、炎上する世界を背景に、親密な喜びの瞬間をスライドショーのように表現しています。このレコードは、クラブが閉まっているときの心のためのダンスレコードであり、自宅で仕事をしている人のための通勤ラッシュ時のサウンドトラックでもあります。生き残ることへの祝福であり、失った友人への哀悼でもあります。興奮と不安はしばしば同じような胸の高鳴りを引き起こすことを思い出させてくれます。そして、かつて人の中にあるものを忘れてしまった人が、自分の中にあるものを思い出した音でもあります。「このアルバムでは、何も言うことはありませんでした」とケビンは認めます。「しかし、私には感じたいことがたくさんありました」

Influences [12 inch Analog]

created by Rinker

• Amazon
• 楽天市場
• Yahooショッピング