Big Bliss – “Sleep Paralysis”

多くのバンドと同様、TimとCory Raceの兄弟が率いるブルックリンのポストパンク・コンボ、Big Blissは、COVIDによってアルバムのリリースが延期されることになった。予定では、2018年のデビュー作 ‘At Middle Distance’ に続く ‘Vital Return’ のレコーディングを2020年4月に開始するはずだった。結局、彼らは今年になるまで新曲をトラッキングすることはなかったが、待った甲斐があったようだ。

“Sleep Paralysis” のPVを、Devan Daviesが監督したリード・シングル “Sleep Paralysis” は、ニュー・オーダーの流れを汲むメロディアスなベースと、角ばったキメの効いたギターの上に、Tim Raceが亡き父との幽霊のような出会いについて熱く語っている。この曲のコーラスでは、”私は元に戻ってしまったのか?”と声を大にして問いかけます。”玄関で自分の姿を見る”。プレスリリースで、Raceはこの曲について次のようなステートメントを発表している。

「”Sleep Paralysis” は、Coryと私の父親がAt Middle Distanceのツアーの間に亡くなった後、バンドが最初に書いた曲の一つです。僕はこれまで何度も睡眠麻痺を体験してきたし、それはたいてい恐ろしいものだけど、この曲は、父が亡くなった夜に僕らの向かいの部屋で起きたことを取り上げている。その時の記憶は断片的なのですが、絶望的で原始的な恐怖の代わりに、混乱と奇妙な静けさ、そして私が文字通り限界の、起きていない空間から彼に話しかけようとした時に、彼が部屋に存在した物理的な感覚を主に覚えています。彼は、そこに立っているだけで何の脅威にもならない」

「私は、喪失がいかに混乱させるものであるか、そして悲しみの条件は完全にそれ自体であることを学びました。悲しみは永続的であり、進化し、それ自体で肯定するものです。悲しみを通して、私たちは自分が思っている以上に多くの点でつながっていることを知りました。私たちは永遠にコード化されており、おそらく何が、あるいは誰が、亡くなったとしても、まだ弱い信号を送っているのでしょう。私たちはそれを意識的に、あるいは意識せずに集めているのかもしれません」

Posted on 10/08/2022